ブラタモリ 奈良・吉野千本桜〜吉水神社 まとめ!豊太閤花見塚で秀吉&家康がコスプレ?金峯山寺 再放送無しで見逃し動画配信やロケ地・撮影場所!#238

6月 17, 20236月 27, 2023

NHKブラタモリ #238「奈良・吉野〜なぜ桜といえば吉野なのか?〜」

今回は、なぜ桜といえば吉野なのか?の秘密を解き明かすブラ旅でした。

この謎を解くヒントは・・・
・修験道！根本道場のご本尊「金峯山寺（きんぷせん）蔵王堂」金剛蔵王権現と桜の関係は?
・桜を愛でた歌人・西行法師のが山家集「願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃」との歌で吉野の桜を全国に広めたインフルエンサー?
・桜の名所は偶然!?カギは日当たりが良い北斜面！山の片岩の地質と参詣道の向きで参道の家は「吉野建（よしのだて）」!
・吉野山の景色が一望できる「豊太閤花見塚」は嘗て豊臣秀吉が「一目で千本見える。絶景じゃ、絶景じゃ」と称賛!
・1593年（文禄2年）豊臣秀吉により「吉水院（吉水神社）」で開かれた徳川家康や前田利家、伊達政宗など数々の武将、公家、茶人、連歌師など茶人など約5,000人規模の花見は、コスプレもあり、現代の花見の先駆けの前代未聞の大イベント!
などです。

案内人は、吉野町役場」産業観光課　中東洋行さん。

この記事では次の情報をまとめています。

・#238「奈良・吉野〜なぜ桜といえば吉野なのか?〜」のロケ地（撮影場所）と放送内容のレビュー（ネタバレ）
・再放送は4月の番組改変で終了した
・ブラタモリの見逃し動画はU-NEXTで配信されている
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– 2023年6月17日（土）19:30～20:15 –

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#238「奈良・吉野〜なぜ桜といえば吉野なのか?〜」ロケ地（撮影場所）と放送内容のレビュー（ネタバレ）

今回の舞台は桜の名所の1つ、奈良・吉野山、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である「吉野山」の千本桜は約3万本が咲き誇ります。

桜の季節にはおよそ40万人が訪れる、言わずと知れた桜の名所はどう生まれたのか?

その謎をタモリさんがブラブラ歩いて解き明かします。

一目千本!一目千本！山全体が桜一色に!

山全体が桜一色になる吉野山は、金峰山（きんぷせん）から北西方向に連なる尾根約8キロメートルの範囲で、吉野神宮付近を下千本（しものせんぼん）・如意輪寺付近を中千本（なかのせんぼん）・吉野水分（よしのみくまり）神社付近を上千本（かみのせんぼん）・西行庵付近を奥千本（おくのせんぼん）と呼びます。

豊臣秀吉が徳川家康や前田利家、伊達政宗など数々の武将、公家、茶人、連歌師など茶人など約5,000人も集め花見を催した場所は現在の「豊太閤花見塚」と伝えられ、そこから吉野山の景色が一望できます。

秀吉は「一目で千本見える。絶景じゃ、絶景じゃ」と称賛したと伝わり、「年月を心にかけし吉野山　花のさかりを今日見つるかな」という歌が詠まれています。

吉野の桜の原点に迫る

[instagram url=https://www.instagram.com/p/CdIC29FP04U/ width=400 hidecaption=true] 【撮影場所】国宝・金峯山寺本堂（蔵王堂）きんぷせん（世界遺産）

吉野山の桜の起源は約1300年前にさかのぼり、山々には神が宿るとされ、吉野は神仙の住む理想郷として認識されていました。

のちに修験道の開祖と呼ばれる役小角（役行者・えんのぎょうじゃ）は、山上ヶ岳に深く分け入り、一千日の難行苦行の果てに憤怒の形相もおそろしい「蔵王権現」を感得し、その尊像「蔵王権現立像」こそ濁世の民衆を救うものだとして桜の木に刻み、これを山上ヶ岳と吉野山に祀ったと云われています。

[instagram url=https://www.instagram.com/p/COKQXTUpGvq/ width=400 hidecaption=true]

修験道と山岳信仰を伝える「根本道場」に本尊を刻んだ「桜」こそ「御神木」とされ、「蔵王権現立像」を本尊とする「金峯山寺（きんぷせん）蔵王堂」への参詣も盛んになり、平安時代に信者による御神木の苗を寄進する「献木」という行為によって「山桜」が植え続けられ江戸時代まで続きました。

多くの人々の祈りが、桜の山の礎となったのですね!

金峯山寺管長・五条良知さんによると、
「桜」の語源は、
早苗（稲の神）の「さ」
座（まします）「くら」
からと云われ
神さんが宿るような木の事を「桜」
と呼ぶようになったそうです。

櫻本坊

また「桜」の伝説が残る「根本道場」として「櫻本坊」の ｢夢見の桜｣の伝説が有ります。

櫻本坊
奈良県吉野郡吉野町吉野山1269

天武天皇によって創建された修験道の根本道場です。

ご本尊は「役行者倚像（木造彩色役行者倚像） 」

万葉の時代（天智10年）大海人皇子（のちの天武天皇）が吉野離宮日雄殿で修養していたとき、ある冬の夜に吉野の山の中に桜が咲き誇っている夢を見ました。

翌朝、冬だというのに夢そのままに一本の桜が美しく堂々と咲いていたそうです。

役行者の高弟　角乗に夢判断を命じたところ

「桜の花は日本の花の王です。この夢は殿下が天皇の位につかれるよい知らせでしょう」

との事。

翌年、壬申の乱に勝利し、大海人皇子、天武天皇として即位。

そして夢に現れた桜をもとめ吉野の山に登り、夢に見た櫻 ｢夢見の桜｣ と出会い、その桜の木の下に天下の泰平（世界平和）・万民の安楽（すべての魂の安らぎ）を祈りもとめる修験道の根本道場を建立し、角乗を住職に迎えたと伝えられています。

明治初年の神仏分離の際に「櫻本坊（さくらもとぼう）」となりました。

金峯山寺の本尊「蔵王権現」は桜の木で彫刻されている事もあり、桜と山岳密教の縁を感じますね。

人々の“祈り”が山を桜で埋め尽くした?

山桜は自生したのではなく、山々には神が宿るとされ、天下の泰平（世界平和）・万民の安楽（すべての魂の安らぎ）を祈りもとめ役行者の神秘的な伝承と修験道が盛行するにつれて、「御神木」の「桜」の苗木の「献木」という行為によって植え続けられました。

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吉野山の秘密に迫る

【撮影場所】

案内人は、大阪公立大学大学院　農学研究所 今西純一教授です。

カギは北斜面！山の地質と参詣道の向き…桜の名所は偶然が生んだ？

今西純一教授によると、桜が吉野の名所となったのは
・北斜面
・山の地質
・参詣道の向き
の偶然が重なったからなのだそうです。

吉野の地質は片岩で構成されています。

片岩は風化すると層が緩んで隙間ができます。

その隙間に 雨などの水分が溜まります。

植物はこの隙間に根を伸ばし水分を得ることができます。

もう一つの要因は日当たりです。

北斜面に植えられていると夏場は保水性が良いということがあります。

吉野山の土壌は乾燥しやすい性質です。

南向き斜面の場合、夏場は日当たりが良すぎてカラカラになってしまいます。

そのため 北向きの斜面の場合、見当たりは適度で、山桜を育てるには適度な水分が保たれる北向き斜面が向いていたのです。

それだけでなく、北から南に参道を登り金峯山寺を目指すと参道の両端に咲くが桜が迎えてくれ、参拝者を癒すのでした。

保湿に優れた片岩や適度な日当たによる保湿、参道の向きなどの偶然に恵まれ、桜といえば吉野というイメージが出来上がりました。

※片岩とは、地下深く沈み込んだ岩石が圧力を受けてできたもので、層状になっているのが特徴です。

吉野 ならではの町並みとは?

門前町をブラブラ！

山伏が使う道具を売っている江戸時代から続くお店で、ほら貝を発見したタモさんが・・・

さすがJAZZでならしたタモリさんだけあって普通、初めてホラ貝を吹くと音はでないのですが、見事に鳴らしました!

ちなみに値段は8万9000円でした。

吉野ならではの建物の作り「吉野建（よしのだて）」とは?

門前町の住居（お店）は、一見平屋建ての構造です。

しかし、吉野ならではの建物の作り「吉野建（よしのだて）」になっています。

吉野は、平地が少ないため「吉野建」と呼ばれる構造の家が建つ参道は狭い尾根になっており、建物は谷側にあるため、山道から見える建物は、平屋ですが実際には3階建てになっています。

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有名になった秘密とは

吉野が有名になったきっかけはとある人物の桜の歌でした。

「願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃」吉野の桜を全国に広めた人物とは?

西行法師（佐藤義清）・元永元年（1118年） – 文治6年2月16日（1190年3月31日）

平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての徳大寺家に仕えた武士であり、僧侶、歌人。

吉野には3年滞在しました。

桜を愛で山家集で「願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃」との歌を残しています。

現在の言葉にすると
「願うことには、春の満開の桜の下で死にたいものだ。
それも（お釈迦様が亡くなられたとされている）陰暦の2月15日の満月の頃に」
となるそうです。

2月15日は旧暦で、現在の3月の後半で吉野も桜「山桜」満開だったのでしょう。

その強い願いがかなえられ、

実際、西行は73歳で、文治6年 (1190年)　2月16日 （釈迦入滅の日の翌日） にこの世を去っています。

※吉野といえばソメイヨシノ（染井吉野）ですが、ソメイヨシノは、江戸末期から明治初期に、東京の染井村にある植木屋さんが作った新種「吉野桜」が起源と云われています。

西行法師の歌はその後、多くの人の手本となり読み継がれてきました。

そして吉野は「桜」の枕詞となりました。

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現代の花見の先駆け？秀吉が開いた前代未聞の大イベントはコスプレ大会&能の5000人を集めたお花見?

【撮影場所】吉水院（吉水神社）
奈良県吉野郡吉野町吉野山579

案内人は大淀町教育委員会事務局文化振興課・松田度さん。

1594年（文禄3年）豊臣秀吉が4月17日（旧暦2月27日）に奈良県吉野で大々的に北政所・淀殿を連れ花見の宴を行いました。

「文禄の役（1592～1593年7月）・慶長の役（1597年～）」の最中にも関わらず徳川家康や前田利家、伊達政宗など数々の武将、公家、茶人、連歌師など茶人など約5,000人規模の花見でした。

金峯山寺（きんぷせんじ）の僧坊・吉水院（吉水神社）を中心に、歌会、茶会、能の会が5日間行われました。

吉水院（吉水神社）は秀吉ゆかりの神社で、子授けの神として信仰されており、1593年（文禄2年）に側室・淀殿との間に豊臣秀頼を授かったとも云われています。

しかし、初めの3日間は雨が止まず、秀吉が「雨が止まねば山に火をかけて下山する」と京都・聖護院（しょうごいん）の僧・道澄（どうちょう）に激怒しため、僧侶たちが慌てて晴天祈願をしたところ翌日雨が止み、無事に盛大な花見が行われたそです。

花見の一行は、山伏や巫女の姿に扮するなど今で言うコスプレに興じ、馬には錦の覆いをかぶせ、犬には紅の紐を引かせるなど豪華な宴会であったようです。

中でも、能好きの秀吉は甥の関白秀次らと、金剛蔵王大権現の御宝前で自ら能を演じたという記録が残されています。

この花見を契機に豊臣家は金峯山寺を支援し、吉野山の社寺はいずれも桃山時代の建築美を今に残し、豊臣家との縁を物語っています。

また、宴の際には、「金峯山寺」が豊年秀吉の宿舎「櫻本坊」が関白・秀次の宿舎となりました。

豊太閤花見塚

花見を催した場所は「豊太閤花見塚」が残されています。

豊太閤花見塚
[instagram url=https://www.instagram.com/p/B-nscuBhj5y/ width=400 hidecaption=true] 奈良県吉野郡吉野町吉野山3289

豊太閤花見塚から吉野山の中千本・上千本の景色が一望できます。

秀吉は「一目で千本見える。絶景じゃ、絶景じゃ」と称賛したと伝っています。

そして「年月を心にかけし吉野山　花のさかりを今日見つるかな」という歌が詠まれています。

1300年続く秘密に迫る

3万本と言われる桜を管理しているのが「桜守」という人たちです。

山桜の寿命は70年から100年と言われています。

それでも吉野に桜が咲き続けるのは桜守が、寿命で枯れたり、台風で倒木した場所に新たに植樹してきたからです。

多い時で年間50本ほど植樹するそうです。

なぜ桜といえば、吉野なのか?

それは1300年もの間、桜を愛し絶やさず守り伝えてきた吉野山の人たちがいたから、なのですね。

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タモリさんの「#238 奈良・吉野」まとめ

タモリさんは、今回のお題「なぜ桜といえば吉野なのか?」をこうまとめました。